傑作。こんなにも愛おしくて、苦しくて、胸が熱くなるドキュメンタリーは観たことない。
早速ですがトレイラー。
上映時間はたっぷり2時間8分。
この映画は、ホームビデオで撮影されたプライベートの映像だったりパパラッチが撮影した映像だったりがメインで構成されている。この映画のために撮り貯めてこられたんじゃないかって思うほどに量も内容も充実。これらの映像と彼女の親友、家族、元クソ旦那、周囲の人たちのインタビューを通して、彼女の生い立ち、ひとりの女性としての彼女、大スターとしての彼女の苦悩とその末路を辿る。監督の言う、エイミーの「真実」が鮮烈に収められた作品でした。
私はエイミーが好きだった。何が好きかって、彼女の歌と才能。ほんといいなこの人~って思ってた。でも当時はハッキリ言って人物にはそこまで興味がなかったな。派手なスキャンダルが多い彼女だったけど、それすらどうでも良いくらいだったし。
でも。でもですよ。予告を観て完全に心を鷲掴みにされた。「え、こんなに可愛らしい子だったの!?」っていう衝撃から始まり、空虚なような情熱的なような表情の移り変わりを目の当たりにした約1分50秒。彼女のことをもっともっと知りたくなった。彼女のルーツってなに、歌詞に込められた思いってなに、ってゆーか「真実」ってなに!!!!????
ワクワクもやもやした気持ちで特別試写会に応募したところ、ありがたいことに当選したので、ありがたく、、鑑賞して参りました。
せっかくなので試写会が行われた会場、飯田橋に所在するKADOKAWAさんの「神楽座」についてもちょっと書きます。
収容人数50人ほどの、とってもきれいな試写室でした!各列の段差がかなり広めに設けられているからスクリーンが超見やすい!角川シネマ有楽町ではスクリーンの50%が観えていればましなのかなってところですが、ここ神楽座は視界確保率100%で心置きなく映画を楽しめるね。更にシートには、東海道新幹線グリーン車のシートにあるにあるような折り畳みのテーブルも設置されていました。しゅごい!試写会での快適度は過去最高でした。
さて、エイミーの話に戻ります。
映画観てよかった。
あ、すみません。この一言で終わる気はないけれど、私はちゃんとしたレビューって書けないので、そういうのは期待しないで読んでくださいまし。
私エイミーのこと全然知らなかったな~。
まず彼女が大の音楽好き、というかマニアだったということ。そういうミュージシャンめっちゃ好き。音楽に対するこだわりも強い。彼女は自身の楽曲においては常にリアルなサウンドを心掛けていたみたい。「私の音楽にシンセ使うのとか無理。でもアルバムのなかで1曲だけ使われちゃって、それは私じゃなくてミキサーの野郎のせいでさ、あれ嫌なんだよね」的な発言面白かった。
世界中のミュージシャンから絶賛されていた、なんてことも初めて知った(笑)映画にはトニー・ベネットをはじめそうそうたる面々からの賞賛のコメントが収められています。そうそう、そのトニー・ベネットは、エイミーの憧れの存在。彼を見つめるエイミーの瞳、まっすぐでキラキラしていて可愛かったな。
彼と共演した"Body and Soul"。劇中ではこの収録時の映像が使われています。
涙出る。エイミーもう居ないのか。
ひとりの女性としてのエイミーも興味深かった。興味深いっていう表現が自分でもしっくりこないけど、なんていうか、すごく人間くさい部分が心に響いた。エイミーは基本的には情熱的な人なんだろうな。過激で衝動的で攻撃的なところがあれば、傷つきやすくて立ち直ることが難しい弱いところもある。子供の頃に抗うつ剤を服用していたらしい。もともとメンタルが健康的でなかったのかも知れないけど、エイミーの感情は常に男性に大きく振り回されていたのは間違いないんじゃないか。
しょうもない男にどっぷり浸かって離れられない女性は世の中に少なくないって聞くよね。エイミーがまさにその1人。私はエイミーの元夫ブレイクが大嫌いで、奴と出会ったことが悲劇としか言いようがないんだけど、奴を選んだのはエイミー。愛していたんだもんね。愛して執着して、愛されたくてどうしようもなかったんだよね。やるせない。
エイミーはたびたび男性のことを歌にしていた。想いを詞にして、魂を込めて歌う。
例えばトレイラーで流れている"Back To Black" 。当時ボーイフレンドだったクソブレイクがエイミーのもとからとんでもない去り方をした。それはそれは生々しい歌詞ですよね。
超かっこいい。
ひどく傷ついたエイミーだったけど、歌にぶつけて、次第に立ち直ろうとしていた。ここで奴とは一生別れてくれたらよかったのに…、と思わずには居られないよ。
ただ歌いたいだけ。ただ愛されたいだけ。
エイミーのなかで純粋に繋がり合っていた音楽と魂は、ブレイクという名の汚染物が再び介入したことにより、徐々にその繋がりが解けていった。そして彼女から音楽が失われていった。これが何よりも悲しい。
でもエイミーは紛れもなく音楽を心から愛していたし、それに情熱を傾けてきた。超輝いてた。私はそれを忘れない!!トレイラー最後のナレーションにあるように、「真実を知ったとき、きっと彼女の歌をまた聴きたくなる」状態に陥っています。
エイミー大好きだぜ!!
日本でのロードショーも本日7/16から始まっております。それに伴っていろいろとキャンペーンもやっているみたいですよ!私も再び劇場へ♪